子供の「脳」は肌にある!?
子供の「脳」は肌にある 山口創 著
臨床発達心理士で、桜美林大学教授である山口先生が書かれた本です。
頭、心、体を育み、発達させる原点は、「肌にある」ということが
様々な角度から書かれています。
肌から心へ
泣き止む赤ちゃんを抱っこしただけで泣きやんだり、
子どものおなかをさすってあげると痛みが和らいだり。
大人でも、抱きしめられたときに安心したり、
お風呂に入ったときにリラックスしたり。
肌が気持ちが良いと感じることで、
プラスの状態へと変化することが、
日常生活の中で多々あると思います。
子供たちに関する驚きの実験結果
この本に書かれているとても驚いた実験をご紹介させていただきます。
九州大学で行われた3歳から5歳の幼児を対象に行った実験です。
市販の肌着と25%柔らかさを増した肌着、
それぞれを着た時に採取した唾液と尿から下記のようなことが明らかになりました。
市販の肌着を着た場合、柔らかな肌着を着た場合と比べて
●免疫機能が低下する
●ストレスを増加させる
●体温調節が正常に働かなくなる
●集中力の低下など、脳の活動にもマイナスになる
子供たちがずっと「肌着がやわらかいな」「固いな」と思いながら生活しているわけではないのですが、目に見えないわずかな着心地の違いは、皮膚を通して脳に影響を与え続けているのです。
直接肌に触れるものの感触が、子供の成長に大きく関わってくることがこの実験からわかります。
私たち大人がしてあげられること
この実験結果を見て、教育熱心なデンマークの人たちが
オーガニックの肌触りの良い子供服にこだわる理由が分かった気がしました。
着心地が良いと感じる衣服が
子供たちを病気やストレスから守り、
成長の手助けになるのであれば、
そういったものを選んでいきたいですね。